©︎David Horvitz Courtesy of TARO NASU

デヴィッド・ホーヴィッツ「Is it too confusing?」
2025年7月5日(土)- 2025年8月2日(土)
火-土 11:00-19:00
日月祝 休
*オープニングレセプション:7月5日(土) 17:00-19:00

TARO NASUでは7月5日より、ロサンゼルスを拠点に国際的に活躍するアメリカ人アーティスト、デヴィッド・ホーヴィッツの個展「Is it too confusing?」を開催いたします。

ホーヴィッツは、写真、言語、本、パフォーマンスなどを制作活動の基盤としながら、従来のホワイト・キューブの枠組みを超えた、多様かつ非定型な表現手法を一貫して探求している。彼の多面的な実践の核心には、現代社会に固有の問題への批評的な眼差しがあり、彼の作品には深い省察と視座をもたらしている。

バス・ヤン・アデルや河原温などのアーティストから影響を受けながら、ホーヴィッツは「時間」や「記憶」、そしてそれらの不可避的な「消滅」といった本質的に捉えがたいものを、コンセプチュアルかつ物質的なアプローチによって可視化しようとする試みを長年にわたり続けてきた。

本展では、ホーヴィッツが長年取り組み、現在も継続しているプロジェクト「Nostalgia」シリーズを、スライド・プロジェクションと壁面テキストを用い、完全なかたちで包括的に紹介する。さらに、人間の存在における二つの決定的な瞬間――「誕生」と「死」――について省察した新作ネオン作品、そして河原温の重要シリーズ「日付絵画」へのオマージュ作品も展示される。これら一連の作品を通じて、私たちは「生きられた時間」――すなわち、日常のリズムのなかで知覚し経験している時間――の本質について、思索が促されることだろう。

デヴィッド・ホーヴィッツ | David Horvitz
ロサンゼルス生まれ。現在、同地を拠点に制作活動。
Follow Fluxus – After Fluxus 2020(2020年)、Henraux Prize(2018年)、EAF15: Emerging Artist Fellowship – Socrates Sculpture Park(2015年)、Rema Hort Mann Emerging Artist Grant(2011年)を受賞。
主な展覧会に「A new garden from old wounds」(ChertLüdde / Potsdamer Strasse 97、ベルリン、2024年)、「Le Retour[The Return]」(Mrac Occitanie、セルニャン、2023年)、「Let Us Keep Our Own Noon」(パトリック・ステファン企画、ポンピドゥー・センター・メッス、メッス、2022年)、「The Shape of a Wave Inside of a Wave」(ソフィー・カプラン企画、La Criée centre d’art contemporain、レンヌ、2019年)、「snap+share: transmitting photographs from mail art to social networks」(SFMOMA、サンフランシスコ、2019年)、「Carte blanche to Camille Henrot」(パレ・ド・トーキョー、パリ、2017年)、「Ocean of Images: New Photography 2015」(MoMA、ニューヨーク、2015年)、「David Horvitz: Gnomons」(ヘルガ・クリストファーセン企画、ニュー・ミュージアム、ニューヨーク、2014年)など。