Photo by Kei Okano

TARONASUでは10月13日より、眞島竜男「今日の踊り」を開催いたします。
 
眞島竜男 Tatsuo Majima
1970年 東京都出身
1993年 Fine Art, Goldsmiths College, University of London (BA) 修了。
1997-2000年 スタジオ食堂参加。
2000-2004年 BゼミLearning System of Contemporary Art専任講師。
現在は神奈川県にて制作、活動中。

主な参加展覧会に、2018年「Identity XIV curated by Mizuki Endo – 水平線効果 –」(nca | nichido contemporary art、東京)、2016年「糸島国際芸術祭2016 糸島芸農」(松末権九郎稲荷神社拝殿、福岡)、「岡山芸術交流2016 Development/開発」(岡山県天神山文化プラザ、岡山)、2015年「おおいたトイレンナーレ2015」(大分フォーラス、大分)、「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」(京都市美術館、京都)、「混流温泉文化祭2013」(丸屋ビル、静岡)、「Amerika: idea / fantasy / dream / myth / image 」(Camberwell Space、ロンドン)、2013年「大野一雄フェスティバル2013」(BankART Studio NYK、神奈川)、2013年「Go around Film Art」(マーチエキュート神田万世橋、東京)、「引込線 2013」(旧所沢市立第2学校給食センター、埼玉)、その他、国内外での展覧会多数。

「今日の踊り」
 
2012年12月16日の衆議院議員選挙時、眞島竜男は、自身のツイッターフォロワーからの「投票済み報告」をつのり、その報告ツィート数に応じて踊り続ける、というパフォーマンスを行った。そして、その日以来、2013年7月21日の参議院議員選挙にいたるまで一日も欠くことなく、毎日2分間のダンスパフォーマンスを自作自演し録画してYouTube で発表するというプロジェクト「今日の踊り」を決行する。結果的に230回に及んだ継続的パフォーマンスは、「~し続けること」と、その対極ともいえる「諦め」や「忘却」という行為の意味を問いかけるものとなった。その後、国政選挙がおこなわれるたび、選挙公示日から選挙当日まで、眞島は他の作品と並行しながら、このヴィデオパフォーマンスを実行しつづけている。今回の個展ではこれまでYou Tubeで発表された過去のダンスパォーマンス映像を公開するとともに、手びねりの粘土で制作された「今日の踊りを踊る自画像」彫刻もあわせて展示する。

「今日の踊り」において眞島がその眼差しを向けるのは特定のイデオロギーではない。それは、ときとしてあまりにも忘れやすくあきらめやすい人間存在そのものに対して、あるいは所与のものであるかのように錯覚しがちな我々をめぐる環境に対しての、一個人としての無言の抵抗を示すジェスチャーなのである。人間や社会がはらむ矛盾や曖昧さを認めながら、あらためて個人と社会の関係性や社会における個人の責任という大きな問題を問いかける「今日の踊り」。今回の個展は、眞島らしさを伝える特徴的なシリーズともいうべき「今日の踊り」に焦点をあて、個人と社会の接点としてのアートを模索する彼の作品世界をあきらかにする。