Photo by Kei Okano

ジャン=フレデリック・シュナイダー

ジャン=フレデリック・シュナイダーは1945年スイス、バーゼルに生まれる。写真家としての修行を積んだのち、ポップアートとコンセプチュアルアートの胎動に影響を受け、アーティストとしての活動を始める。1969年、クンストハーレ・ベルンで開催された歴史的な展覧会「When attitudes become form」に参加したのち、シュナイダーは油彩画の制作を開始した。1972年、シュナイダーはドクメンタ5(カッセル)に参加するがこの頃にはすでに本格的にペインターとしての活動を始めていた。1993年には第45回ヴェニス・ビエンナーレのスイス館にて作品を発表、その際に展示されたのはシュナイダー自身がスイス国内の国道をくまなくヒッチハイクして描いた119枚の絵画、それまで誰もとらえたことのないスイスという国の肖像画ともいえるシリーズであった。
当時すでにシュナイダーの関心は、絵画に対していかにコンセプチュアルなアプローチを試みるか、という点にあったのである。

今回、TARONASUでは70年代後半から90年代までに制作されたペインティング11点、リノカット版画のポートフォリオ1点を展示する。多彩なモチーフと多様な表現は「コンセプトのカタログ化」ともいえる彼の意図的な試みであり、絵画制作におけるコンセプチュアルアートの可能性を模索し続けたシュナイダーの逆説的な一貫性の証明といえよう。